会社
イレギュラー対応などで難しい給与計算

イレギュラー対応などで難しい給与計算

Last Updated on 2024年11月27日 by ainmana

給与計算は通常、会社の総務部が行ってくれるものですが、場合によっては社員自ら作業しなければならない部分が出て来ます。
大勢のアルバイトを抱える立場の社員になると、月末にタイムカード処理をする必要が出て来る事が多く、最終的には総務に提出するものの、イレギュラーな処理は担当社員の仕事になっている場合が多いからです。

イレギュラー対応として総務に提出する前に直す必要がある

例えばアルバイトの一人がある日に1分だけ遅刻をしてしまって、タイムカードには遅刻として打刻されています。
しかしそのアルバイトは遅く来たのではなく、出社してタイムカードを押す寸前に来客があり、対応していたら時間が過ぎていた等という場合です。
社員がそれを引き継いだりして見ていた場合、遅刻にしないという扱いが妥当でしょう。
しかしタイムカードには遅刻の時刻が刻まれている為、イレギュラー対応として総務に提出する前に直す必要があります。
こういった細々とした事情がタイムカードには発生しがちです。
アルバイトでなくても、社員で直行や直帰をした場合には打刻はおかしくなってしまいます。
そういった場合に出勤や退勤のボタンを予め押してからタイムカードを入れると正確に打刻してくれる機械もありますが、押す人が忘れていたら結局おかしくなってしまうのです。
多くの場合、半休届や有休届などがそれに添えられて社員に提出されます。
社員はそれを確認しながら、どういったイレギュラーがあってそれに対する届け出がしっかりとされているか確認し、問題がなければ総務に提出するのです。

アルバイトの給料を決める時に重要になってくる勤務時間

全部総務にお願いするという手もありますが、それをすると結局総務から普段接していないアルバイトに直接ヒアリングが行ってしまい、さらにその事実確認が結局社員に返って来てしまうので、元から社員がやっていた方がいい作業と言えるのです。
アルバイトの給料を決める時に重要になってくるのが勤務時間です。
いわゆるフルタイムと呼ばれる週に5日の8時間勤務なら悩む事は無いのですが、3日だったり5日でも一日3時間だったりするとトータルの勤務時間が短くなるため、雇用保険の加入や社会保障に影響が出ます。
それがない事を前提に入る人なら良いのですが、そういった事情を知らずに入って来てしまう人もいるため、後から揉めかねません。
社会保障がしっかりしているのが当たり前と考えていて、しかし面接ではなんとしても受かりたいからと何でもいいですと言ってしまう人が多いからです。
こういったトラブルは発生しやすい物で、契約上週3日であると待遇は低い形になりますが、忙しいからともうちょっと働いてもらう場合に雇用契約書をそのままにしてしまうと勤務時間だけは長いのに待遇は悪いまま、という事になってしまいます。
双方の同意さえあれば契約変更は出来るので、しっかりとした待遇を用意して働かせるべきでしょう。

交通費も会社によっては問題になる

契約で言えば交通費も会社によっては問題になる点です。
通常、全額支給するという会社が多いですがあまりにも遠距離から通っている人は交通費が嵩んでしまうため、会社側で上限1万円など決めてしまう場合があります。
1万円は分かりやすい金額ですが非常に際どい額で、ちょっとした距離の人が微妙に超えてしまいがちな額とも言えます。
なにしろ交通費は往復なのです。
20日勤務するとすると片道250円、往復500円の距離までしかカバーしません。
これは定期を使ったとしてもかなり範囲が狭まってしまい、本当に1万円に上限が決められたとしたら近距離の人しか雇えない事になります。
本当に遠距離の人は確かに費用が嵩むとはいえ、ちょっとした距離からも通えないとなると非常に条件が狭い話になってしまうのです。
よくあるパターンとしては会社の上層部や総務がお金を節約するために決めるルールですが、実際に人手が足りなくて募集する社員の側になると条件が狭すぎて問題になるのです。

自転車で通えるにも関わらず交通費を請求するという面倒なアルバイトも・・・

実際に2万円上限ならある程度常識的な距離から全てカバーしますが、1万円では3駅圏内ぐらいまで狭まってしまうため、大きな枷になってしまいます。
また、近距離で自転車で通えるにも関わらず交通費を請求するという面倒なアルバイトも存在してしまいます。
自転車で通えるかどうかは主観のため、交通費を決めるときに判断が出来ません。
しかしバスで通勤すると申請して交通費を受け取っておきながら、他の人に紛れて自転車で出勤していたのではルール違反です。
これは徒歩でも言える事で、会社との約束事ですから自分が構わないと思って破ってはいけないのです。
しかしこういった事をしている人はあちこちの会社で見られるため、よく言われる違反行為として有名なのです。

まとめ

大きな会社ほど他のアルバイトに紛れて気付かれにくいため、そういった行為が横行しています。
お金の面だけでなく、モラルとしてそういった行為は禁止されているし、防がなければなりません。
社員としてアルバイトの給与計算はそういった面も含めて気を付けて行かないといけないのです。

出典元:日本クレアス税理士法人 医療事業部