ニュースキャスターのなり方と仕事内容を畑先生が解説します
Last Updated on 2024年11月27日 by ainmana
ニュースキャスターは大きく分けて2種類あります。
公共放送である日本放送協会(NHK)と特別学校法人の放送大学学園(放送大学)、民放の地上波やBSなどのテレビ局やラジオ放送です。
ニュースキャスターになるにはそれなりにレベルの高い大学を卒業しなければなりません。
募集要項には大卒や経験者などと書かれていることが一般的で、大卒でなくても経験を見込んでまれに中途で受かることがあります。
ただし、大卒と一括りになっていますが、キャスターとして採用される方のほとんどは有名大学を卒業しています。
目次
学業やスピーチ、話し方などで選ばれることが基本
また、採用試験で有利になるために大学在学中にテレビ関係のアルバイトをする方もいますが、学業やスピーチ、話し方などで選ばれることが基本です。
倍率はNHKや東京にある民放(キー局)、大阪の民放(準キー局)が圧倒的に高くなっており、近年では東京よりも大阪の民放が高くなることがよくあります。
これは単純に給料が高く設定されているからです。
東京は全国からスポンサーを集めてきますが、不許になると一気に減ってしまいますが、大阪では基本的に関西圏の企業が中心となります。
また、番組製作費はキー局と比べて少ないことが特徴です。
単純にうまくコストを削減しているというのもありますが、キー局と違って1つの番組にさまざまな利権が絡んでおらず、社員に少しでも多くの利益を還元できるという仕組みになっています。
キー局ではADやカメラアシスタントが行うような裏側の仕事も一部兼任する場合がある
日本各地にはさまざまなローカル局やラジオ局が存在し、そこでもキャスターの採用を行っています。
キー局や準キー局、名古屋や北海道などの大都市と比べると給料は安く設定されており、倍率は低めです。
また、1つの番組に割り当てられる製作費や人員が少ないため、キー局ではADやカメラアシスタントが行うような裏側の仕事も一部兼任する場合があります。
これらは基本的にデメリットと捉えられることがほとんどですが、将来転職する場合はメリットになりうることもあるのです。
多くの業務を体験していると裏方の苦労も知ることができますし、専門的な技術も身に付きます。
中にはキャスターから制作スタッフとして転職した方もいるほどです。
テレビ局はどこも残業が多いと畑恵さんは言う
テレビ局はどこも残業が多く、ニュースを読み終わったら帰宅できるわけではありません。
ニュースキャスターは番組が始まる数時間前に出社し、その日読まなければいけない原稿を何度もチェックしたり、番組終了後は翌日の新聞記事や報道資料を読み漁ったりする必要があります。
※参考・・・畑恵 若い頃
また、放送当日は急に内容が変更されることもあるため、ニュースにならないと思うような記事でも一通り目を通しておくことが基本です。
BS放送のキャスターは、その母体である放送局から派遣されますが、まれにBS専門で募集していることがあるため、こまめにチェックしておくことが大事になります。
中にはBS専用となっているチャンネルもありますが、キャスターではなくフリーアナウンサーが起用されることが一般的です。
よくアナウンサーと混合されることがありますが、アナウンサーはテレビ局やラジオ局に属しニュースやバラエティ番組、報道番組の進行を担当する専門職なのに対し、ニュースキャスターはニュースの読み上げだけでなく、自分の意見を取り入れて視聴者に分かりやすく伝えることが主な仕事となります。
アナウンサーは学業以外にもさまざまな要因で採用される
アナウンサーは学業以外にもさまざまな要因で採用されます。
特に容姿端麗だったり両親が芸能人だったりした場合です。
これはアナウンサーが視聴率に直結することが多く、話題を作って視聴者を取り込むためでもあります。
しかし、キャスターはバラエティ番組や報道番組に登場することはほとんどありません。
どちらもニュースを読みますし、仕事内容は似ていますが、アナウンサーのように芸能人に囲まれた華やかな世界とはほぼ無縁といってもいいでしょう。
近年のテレビ局は以前と比べて制作費が削減されており、番組制作は下請け会社が担当しています。
そのためキャスターがニュースだけ読む時代ではありません。
これはアナウンサーも一緒ですが、災害や緊急事態時には別の現場に駆り出されたり、災害現場に派遣されて現地からレポートを務めることもあります。
特に東日本大震災や新潟中越地震などの大規模な災害では現場での情報伝達も行っていました。
そのため、入社後はニュースを読む能力だけでなく、現場での臨機応変な対応も研修内容に含まれます。
まとめ
中でも全国に放送局があるNHKは、局の近くに住むことが条件です。
現代ではバラエティ番組やドラマなど積極的に制作していますが、あくまでメインはニュースであり、災害時はすぐ局に行って緊急ニュースを読まなければなりません。
局にいる場合でも、緊急時にはすぐニュースを読めるように待機している必要があります。
テレビやラジオという華やかな世界の中では地味な職業ですが、キャスターは視聴者に迅速に情報を伝えるためのインフラのような存在でもあるのです。